二人のラブラブっぷりを遠目で見ていた龍成を腕でつついた。

これを見て何とも思わないのかこいつは!


「ああ、俺ら二人は応援するから。この奏が惚れるだけの星ちゃんだし。な?奏」


意地悪そうな顔で奏くんを見る龍成。

あんたってやつは…。


「うざいんだよ!俺もサポートする。星は自分の夢叶える為にも頑張らなきゃな」

「みんなありがとう。わたし気合入っちゃった!」


星ちゃんの輝く笑顔にやられたわたしはトイレに行きたくなった。


「わたしちょっとお手洗いに行ってくるから」


席を立ちお手洗いへと向かう。


──だいぶ緊張は解けたな。想像してたより遥かにいい人達で良かった。変なのは龍成だけだ。


……奏くんに絡む龍成、わたしが見たことがない表情をしてた。


今さらながら、わたしって龍成のことあまり知らないよね。龍成だってわたしのこと、そんなに知らないはず。

まぁわたしの場合は龍成のそばにいる時が一番素なんだけど。龍成はどうなんだろう。


……龍成はわたしのどこがいいの?お互いをよく知りもしないで、どうしてわたしと結婚したいの?

自分でも自覚してるくらい面倒で子供で、いいところを見つけるのが難しいほどなのに、どうして龍成は…。