……う、なんか恥ずかしいんだけど。それに今の状況であんまり触れてほしくなかったわ。


「そうなんだ…」

「すいませーん!生三つ!」

「──あ、はい!ただいま!」


はっ!そうだよ、新くん仕事中なんだよ!


「ごめんね仕事の邪魔して!」

「いや、気にしないで。てかゆっくりしててよ。早く上がらせてもらうから俺も混ぜて」

「え?!それまで飲んでろっての?!何時に終わるのよ!」

「出来るだけ早くしてもらうから!じゃあ後で!勝手に帰るなよ!」

「ちょっ……」


慌ただしく厨房に戻っていく新くん。ただでさえ忙しそうなのに、卒業以来だからと盛り上がっちゃって悪いことしたな。


「奴、相変わらず無駄に爽やかだね~」


ジョッキ片手に遠い目をして新くんを見送るひかり。


「まさか居酒屋で働いてるとはね」

「わたしらに混ざって飲んでどうするんだかね。大して盛り上がる話題もないのに」

「ひかり、愚痴る気満々でしょ」

「あ、ばれた?餌食よ餌食!あの爽やかな笑顔がいつまで保つかね!おほほほほ」