「そっか。華乃ちゃんと龍成は一応戻ったって事でいいんだな?」


戻ったって言うってことは、奏くんは知ってるんだ、わたし達の経緯。ちょっと複雑…。


「そういう事だな」「…まぁ…」


龍成と思いっきり被ってしまった。


すると星ちゃんの笑い声が小さく聞こえた。


「ふふふっ。あ、ごめんね?仲がいいなぁ~って思って!ねぇ奏」

「だな。あの親父さんの事もあったし、二人がうまくまとまって安心したよ」

「あ~あれはな……見なかったことにしてくれ」

「「???」」


女子二人には何の事だか分からず……と思っていると、


「失礼しまーす」


扉が開き、料理を持った店員さんが次々とテーブルに並べていった。


「ここ、俺たちの先輩の店なんだよ。料理の味は俺と奏の保証付き。だから華乃も星ちゃんも好きなだけ食べな。二人が来る前に先輩と適当に決めたけど、気になるのあったら頼めばいいから」


そういえば龍成の女の子へのこういった対応も初めて見たな。


こんな感じにみんなに接するのかな。