受け取ろうとした瞬間、思わず二人とも表情が止まる。


見覚えのあるこの顔。


それはまさしく、以前男とグルになり、俺をはめようとした真奈美ちゃんだった。


考えもしなかった偶然に驚きを隠せない。


「焼酎、水割りでいいですか?」

「──あ、ああ、水割りで」


アキちゃんに声をかけられはっとする。

別に動揺する必要もないだろ、俺。


「わたしもいただいていいですか?」

「どうぞ」

「ありがとうございまーす!」


アキちゃんは手際良く水割りを二つ作る。


アキちゃんと真奈美ちゃんに挟まれているこの現状。微妙に居心地が悪い。一応仕事中だからか。


「それじゃ、いただきまーす!」


グラスを合わせ、四人で軽く乾杯。

この流れが久しぶりで、なんとも言えない気持ちになる。