「25です」

「なんだよ、俺の一個上か~!」


……なんだろう。こいつの一言一言が癇に障る。

大人になれ、龍成。


「それではそろそろ次の店に行きましょうか」


早く行って早く帰ろう。

なんならこいつをキャバクラに送り届けて帰りたいところだ。


「お、どこ連れてってくれんすか?」

「五十嵐さんのお好きそうな店です」

「なんだ、キャバクラか」


な、なんだってなんだよ、おい。


「キャバクラがお好きだとお聞きしたもので」

「まぁね。でも高級クラブとかはやめてくださいよ。レベルはいいけど無駄にお高くとまってる女が多いからシラけるんで」


お、情報通りだな。


「心得ております」

「でも遊び人のプロが選んだ店だから期待できるな。楽しみにしてますよ」
 

え?普通の店がいいんだろ?遊び人のプロってなんだよ。


つーかキャバクラなんてずっと行ってねぇし、最近の夜の店事情なんて知らねぇよ。


「……ご期待に添えるといいのですが」