「以前の、週刊誌に馬鹿げた記事ばかりを載せられていた頃のお前にな」

「……はあ?」


何が言いてぇんだよ、くそ親父。


「お前なら、その男の気持ちが手に取るようにわかるだろう」

「えー、代表。何を仰いたいのか…」

「接待費用は会社持ちでいいが、馬鹿げた金額は経費で落ちないからな」

「馬鹿げた馬鹿げたうるせぇな。何にそんな金がかかる…」


──まさかだろ。


「こういった接待はよくある話だが、万が一華乃さんの気を悪くさせても俺は一切関与しない」

「おい、親父、まさか新婚の俺を風俗に行かせる気じゃねぇよな?」

「……お母さんにも知られたくないなら、俺がどうにか隠し通す」

「ふざけんな!!」


あほか!!いくら仕事とは言え他にしっかり専属がいるってのに!!


「専属の奴らは高級クラブしか良い店を知らない。しかし、その男は年齢層の若い店を好んでいる。お前が適任だ。歳も近い」