「もしかして緊張してんの？」

「き、緊張というか…」

「お、来たか奏！」


扉の開く音と共に、男性が一人入ってきた。


──わ、背、高っ！すごく品があって紳士的な雰囲気の人…。めちゃくちゃイケメンだ。こんな素敵な人が龍成の幼なじみだなんて…。


その人の後に続き顔を覗かせた女性は、背の高い彼とは正反対に小柄な印象。

でも綺麗な顔立ちで、大人な雰囲気とのギャップで、余計にいい印象をもたらす。


美男美女、お似合いの二人だわ…。


「ったく。お前には『計画性』ってもんが無いのかよ…。まぁいい。で、そちらが例の？」

「あー悪かったって。んなことで怒ってねぇで今日は四人で楽しもうって！あ、かの、桜庭華乃。こいつが幼なじみの相崎奏。俺は神田龍成。よろしく」


龍成が彼女に向かって話したので、わたしは立ち上がる。


「はじめまして。華乃です」


一応二人に向かって軽く会釈をした。


こういう感じでいいのかな？龍成が適当すぎるからよくわからないんだけど。


……なんだかわたしだけ場違いな気がする。