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……苦しい。


息がしづらい。


なんだここは。海の中?──ほ、本当に、息が、できないっ!


「──!!」


勢いよく起き上がり、何度も呼吸を繰り返す。


く、苦しかった。死ぬかと思ったよ。

な、なんで……


「……」


こいつのせいか。


わたしの隣には、とてつもなく気持ち良さそうに眠る龍成の姿。


龍成に抱きしめられて密着してたから、龍成の胸板のせいで息ができなかったのね。 


──どんな目覚め方だよ。窒息死寸前だったよ。