射抜かれそうなほどの真っ直ぐな視線。思わず目を逸らしたくなるくらい。


意味もなく、たじろいでしまう。


「答えろよ」


──。


「──治った」

「──っ」


そう告げた瞬間、龍成は強く、強く、わたしを抱きしめた。


苦しくて、それはもう痛いくらいで、それでもすごく嬉しくて、少しだけ泣きそうになった。


『愛してる』って、全身で言われている気がしたの。


「りゅ…っ!」


名前を呼ぼうとしたら、すぐさま横抱きにされる。


無言で寝室に入る龍成。

電気もつけずに、そのままわたしをベッドに降ろした。


暗い部屋。

窓から漏れる月の光。


その中で上からわたしを見つめる龍成は、妙に艶っぽく、なぜか綺麗に映ったんだ。