「なんだその紹介の仕方。適当すぎるだろ。って婚約者?!お前本気で結婚すんのかよ!」

「は、はじめまして!桜庭華乃です!」


ちょっと龍成ー!それはないでしょ!

しかもそれが先輩への態度か!敬う気全くないな!


「だよな~、普通はこうだよな~。華乃ちゃん、よろしくね。龍成、出直してこい」

「そうそう、結婚すんだよ!な?華乃」
 
「い、一応」

「ぶはっ!一応とか言われてるし!」

「華乃ちゃん?」

「あは?」


首を傾げながら龍成に愛想笑いを返す。


まずい、緊張しすぎで自分がよくわからない。

それ以前になんで緊張しまくってるの?!わたし!!


「なんだかんだで仲良さそうだな。後でまた来るわ。んで注文は?」

「んーと、とりあえず人気の女が好きそうなやつ適当に」

「はいよ。じゃ、華乃ちゃん、ゆっくりしてってね」

「はい!ありがとうございます!」


彼が出ていき扉が閉まった途端、緊張がとけていき胸をなで下ろす。