「確か四つ上だな。奏は俺らとタメ」

「へ~。29でこんな素敵なお店のオーナーなんだ。すご…」


にしても親が料亭の常連て。やっぱり龍成の幼なじみもお金持ちなんだろな。

その彼女も一緒……。どんな人なんだろう。話が合う人ならいいけど。


う、意味なく緊張してきた。


「先輩に惚れるなよ?」


う、心臓の音が無駄にでかい。


「華乃?」

「龍成、久しぶりだな」

「先輩、久しぶり」


龍成の先輩が来たみたいだけど、緊張していたわたしは彼の顔をよく見ていなかった。

ただ、身長の高さが半端ないのだけはわかった。


「お前、相変わらず生意気」

「相変わらずイケメン?わかってますから」

「はは。うぜぇ。奏は?」

「まだ仕事っぽい。あ、婚約者の華乃。華乃、先輩」