「俺と今来る幼なじみの先輩の店なんだよ」


龍成の先輩?龍成の口から先輩という言葉が出ることに若干驚いてしまう。


こいつ、人を敬うことできるの?


「いらっしゃいませ~!」

「オーナーいる?神田って伝えて欲しいんだけど」

「はい!神田様、うかがっております!こちらへどうぞ」

「お、さすが先輩」


元気な女の子の店員さんに案内され、奥の個室へ通される。


「ただ今オーナーをお呼びしますので、どうぞお座りになってお待ちください!」

「よろしくー」


店員さんが出て行き、上着を脱いで龍成の隣に並んで座る。


「オーナーって、先輩いくつなの?てか何の先輩?」

「俺の家の近所に住んでて昔から遊んでて、俺と奏の親が常連の料亭の亭主の息子?」

「龍成の親が常連の料亭の亭主の息子?」


わかったようなわからないような。

ていうかなんであんたが疑問系なんだよ。