「は?何言ってんだ。だめだ、ちゃんと治ってからじゃないと」

「もう熱ないもん」

「そうやって気を抜いてるとまたぶり返すっての」

「大丈夫だからっ!一ヶ所だけ!」


両手を合わせ子供みたく懇願する華乃。

何から何までガキだよな。


「こら、くそがき」

「パパ~お願い~」

「ふざけんなよ」

「むーっ!すぐ終わるから!」


なんだよ、なんでこんなしつこいんだ?


「どこ行きたいんだよ」

「……区役所」

「はあ?」


区役所?


すると華乃は少し俯いて、持っていたレンゲを皿の上に置いた。