酒が入った時もだったけど、平常じゃなくなると素直になれるのか?


とんだツンデレだな。


早く治してもらわないと、これはマジで俺の身がもたねぇ。


……やっと、偽りのない本物の夫婦になったんだ。

策略なんて微塵もない、普通の夫婦に。


俺らはこれからが始まりなんだ。

しかし始まったばかりの新婚生活に、俺はすでに少なからず幸せを感じている。


華乃を幸せにするはずなのに、俺が先に幸せになっちまってる。

これは甘えに近い。男としてしっかりしないと。頼りないって言われたしな。


よし、とりあえず華乃の看病が最優先だ。

俺は俺のできることを、何の抜かりもなくやってやるんだ。




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「美味しい」


口いっぱいに雑炊を頬張りながら、華乃は満面の笑みを作る。