「……」


やべぇ、可愛いすぎて俺の心臓もたねぇぞ。

つーか俺って無駄に純情じゃね?この歳で初めて人を好きになったからか?

小さいこと一つ一つに、過敏に反応してしまう。


「…ねぇ、今日から一緒に住めるんだよね?」

「今更だな。当たり前だ。……もしかして実家に帰りたくなったか?」


体調崩すと親が恋しくなるんだよな、女は。


「これから、よろしくお願いします」

「──。」


目を閉じたまま、華乃は微笑んで言った。


それはまた大きく心を揺さぶり、言葉にできない感情が俺を埋め尽くす。


──心の底から、華乃を守っていきたいと思った。


「本物の新婚生活が始まるんだね」

「……早く治せよ。治ったら俺の気が済むまで離さねぇからな」