気づくと、車はすでに駐車場に停まっていた。


「抱っこされた方が身のためだぞ」

「なんでよ。そこまでじゃないよ」

「…こんな時に言いづらいが、前と同じ部屋になった」

「前と同じ部屋?……って、15階?!」


う、嘘でしょ?!一階かせめて二階ってあれほど言ったのにっ!!


「残念ながら。その部屋しか空いてないし空く予定もないらしい」

「──実家に帰らせてもらいます」

「大丈夫。俺が全部面倒みてあげるから」


その笑顔、どうにか誤魔化そうとしてるの丸わかりなんだけど。


「結構です。実家で…」


言ってる途中で龍成がドアを開けて車を降りた。

このパターンって……。