「当たり前だろ。何かとち狂って先輩と親戚になんてなったりしたら吐きそうだ」

「…なるほど、弟か」

「ふ、ざ、け、ん、な!!」


気が早いにも程があるだろ!


「俺、仕事ばっかでずっと女に目が向かなかったけど、莉乃さんは別格だ。そこらの女とレベルが違う」

「まぁハイレベルな怖さだよな」

「会った瞬間運命を感じた」

「そのナリで運命ってキモ」

「俺の運命はお前にかかってる」

「俺に委ねられても。不幸にする自信はあるけど」

「龍成、頼んだぞ!」

「聞けよ!!」


俺の肩をバシッと叩いて笑顔で店に戻る先輩。

俺は笑うしかなかった。


「……これは重症だ」