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「華乃!」

「──げ」


職場のカフェのフロアでテーブルを拭いていると、仕事終わりのスーツ姿がこれから出勤のホストにしか見えない龍成が。


「何時に上がる?」

「お客様、他のお客様のご迷惑になりますので」

「誰もいないだろ」

「え?あ、ほんとだ」

「そんなにテーブル拭きに夢中になってたのか」

「仕事中ですから!もう終わったの?珍しい」

「半ば無理やりな。んで何時?」

「わたし行くなんて言ってないけど」


ああ、また可愛げのないことを……。


「お前の意志は関係ない」

「はあ?!」 

「二人きりで飲むんじゃないんだよ」

「え、なにそれ。どういうこと?」

「俺の幼なじみと、そいつの彼女も一緒」

「──はあ?!」


急にそんなこと言われても!わけわからんわ!