電話を終え携帯を放り、目を閉じる。


あの様子じゃ女といたのか？結構本気でイラついてたな。

大事な場面だったりして。


それはさておき、華乃に奏を紹介させて奏の女と仲良くでもなれば、少しは機嫌がよくなるだろ。

現状じゃ二人きりで飲むよりみんなで飲んだ方がうまく進みそうだ。


友達に紹介ってのも女的には気分はいいはず。奏の女にも会ってみたかったしな。

奏を友達と言えるかは微妙なとこだけど。


それでマリッジブルーとやらを少しでも吹き飛ばしてもらって……。


──はぁ。ご機嫌取りか俺は。だせぇな。


仕方ねぇか。相手は劣等感で屈折しまくってるあの華乃ちゃんだ。

俺が大人になるしかない。