2月27日


私はずっと考えている。

どうしたら岸くんを

振り向かせることができるのか。

振り向かせる前に

恋愛禁止だからなにもかもが無理じゃないか。

うわーーーー！！！

「永瀬さん？質問ですか？！」

「え、いや、なんでありません！」

心の声が漏れてたらしく

授業中なのに叫んでしまったらしい

今日この頃。

後ろから椅子を蹴られる。

「ちょ、玲奈ちゃん今のやばい！笑

先生の顔見た？笑

あっれは鬼だよ！うん、鬼ばばあ。笑

怒らせたら怖いよー？笑」

岸くんは小声でそう言うと

私に指を指して冷やかしてくる。

そんな姿も可愛くてニヤニヤしてしまう。

科学の東谷（アズマヤ）先生は

40代後半くらいで

若作りをしているのかすごく厚化粧なうえ

近くに寄るとファンデーションの匂いがする。

私たちのクラスでは

ファンデお化けって呼ばれている。

その呼び方を付けたのは永瀬くんだった。

「さすが仁だよなぁ。

呼び方のセンスある！！」

岸くんと仁くんは笑いながら

ハイタッチしている。

「あまりレディーのことを

バカにしたらダメなんだよ？」

岩橋くんは本当に優しいなぁ。

「んな岩橋お前、玲奈ちゃんが

怒らせるから悪いんだろ？笑

ほーら、玲奈ちゃんのせいで

今度は俺が岩橋に怒られたじゃんかー！笑」

「え？！私？！」

私のせいなの？！

「これはお仕置きかなー。笑」