どうしよう……。

『挨拶してみればいいんじゃないか?』

彼の言葉がふわりと浮かぶ。
息を吸い込み、私は口を開いた。

「……おっ、おはよぉございます……っ」

声がちょっとひっくり返ったし、はきはき言えなかったけど、なんとか言えた。

「おはよう。今日は、早いのね」

「……は、はい。……あのっ、私、部屋まで運びます」

「え、大丈夫よ?」

「……や、やらせてくださいっ。自分の分だから……」