「……いいぜ。でもその前に、あのスープをオレにくれたらな」

「……いいよ。全部あげる」

よっしゃ!……って、え?

ある意味自分勝手な条件をあっさり受け入れてもらったことに、オレは逆に戸惑った。

「え、お前は?食わなくていいのか?」

「……お腹、あんまり空かないから」

そう言いながら、少女がもそもそとベッドから降りてテーブルに近づく。

思わず距離を置きながら見ていると、少女はスープが入ったお椀を床にそっと置いた。