次の日。
いつものように秀真が迎えに来る。
「明里、目赤いけどどうしたの?」
「これ」
制服のポケットの目薬を見せる。
「朝から目が痛くて、予想以上に痛い」
「昔っから目薬苦手だったもんな。コンタクト入れるのも怖いって言ってたし」
本当はあの後、ベッドの中でまた泣いた。
キスをしたことは後悔していないけれど、これで最後だって思ったらつい……。
「なあ、俺にもそれ点して」
「は?何でよ」
「どんだけ刺激が強いのかなって。それに眠気覚ましにも何か効きそうだし」
言われた通り、指で片目を開く秀真に目薬を点す。
すると秀真が「うわっ」と目を閉じた。