「お前と付き合ったこと」


そう言って、それらを全部ゴミ箱へと破り捨てた。


悠のその言葉は、今まで言われたどんな言葉よりも胸の奥深くを突き刺した。


「別れる時、言ったよな?“ちゃんと幼なじみに戻ろう”って」

「言ったけど……」

「だから俺ら2人の思い出とかいらねえ。俺と明里と秀真の3人で一緒に過ごした思い出さえあればいいんだよ」


言っている意味が理解出来なかった。

幼馴染に戻る為には、二人の思い出さえも消さなきゃいけないものなの?


「何でそんなこと言うの……?」


大粒の涙が零れ落ちる。