「そういえば最近、ハルのやつどうしたんだろな」

「……さあ?もう来ないんじゃない?」

「何で?」


あれから既に二週間は経っているが、始業式以来、悠は家には一度も来ない。


原因が私であることは確かなんだけれど、謝りたくても向こうがずっと避けているから出来ない。


「っていうかこれが普通でしょ?彼女がいるのに他の女の部屋に来る方が可笑しいんだもん」

「そうかもしれないけど、でも可笑しすぎんだろ」


秀真はじーっと鏡越しに私の顔を見る。


「何かあった?」


コテを持っている手が止まる。

鏡越しに視線が重なって、秀真は心配そうな顔をしていた。