「嫌いってことはないよ。だって嫌いだったらワザワザ構ったりしないだろ?」
「それはそうだけど……」
「だろ?だから気にすんなって!それより、ちょっと時間経っちゃったけど、掃除行くか?」
――あ、忘れてた。
元々屋上に行ったのは、悠を呼びに行くためだったのに……
でもいいか。
どうせ言っても来ないだろうし。
「うん、そうだね。行かないと祐実が後でうるさそうだし」
秀真の問いかけに笑って答えると、私達はそれぞれの掃除分担場所へと分かれた。
「やーっと来た!」
掃除分担場所である駐輪場へとやって来ると、案の定祐実がムスッとしながら仁王立ちしていた。