「あ、祐実だ。祐実~っ!」


正門を通り、校舎に向かっている途中で先を歩いていた祐実の姿を見つけ、声をかけて駆け寄る。


「おはよう、明里」

「おはよう!昨日はメールありがとう」

「ううん。明里から話聞いて取りあえずホッとした。 ……あ、立川くんおはよ」

「おはよう。メールってもしかしてハルとのこと?」

「そうだよ。祐実にはちゃんと報告しておこうと思ってさ」

「ねえねえ明里……あんた、立川くんと普通だね?」


祐実はあたしの肩をグイッと引き寄せて小声でそう聞いてきた。


「うん。何か気を遣ったら返って悪いような気がして。それに秀真も普通だったから……」

「まあいいんじゃない?二人が気まずいところもこっちは見たくないし」


祐実はそう言って私の肩を叩いた。