「言えるわけねーだろ?!幸せにするって言っておきながら、その自信が無くなったなんて。お前に見っとも無いとこなんか見せなくなかったんだよ!」
――別れて迎えたクリスマス。
本当は私と悠と秀真の三人で過ごすはずだったのに、秀真は先輩の誘いを断れなくてそっちを優先したから、結果二人で過ごすことになった。
「クリスマスの日、一緒に写真を撮ろうって言った時、どうしていいよって言ってくれたの?」
「二人で一緒にいる時に、お前が久しぶりに俺に笑顔を見せてくれたから」
付き合っている時に、こうやってお互いのことをちゃんと解り合えていたら今とは違った二人で居られたかもしれないんだね。
「悠」
私は彼の腕にそっと手を伸ばして。
「幸せにしてなんて言わない。泣かせないなんて言わなくていい。あたしは悠と一緒に居られるだけで幸せだと思える。だからずっとあたしの傍にいてほしい……」
これが今言える、私なりの言葉だ。