「もう大丈夫?」 それからしばらく経って、落ち着いた私に秀真が訊ねてきた。 「うん、もう平気」 そう返事を返すと秀真は 「よかった」 と安堵のため息をついた。 「ごめんね。いつもいつも秀真に泣きついて」 「別にいいよ。明里が困ってる時は傍に居てあげたいって思うし」 「本当にごめん……」 「そんなに何度も謝らないでよ」 秀真は私の頭をポンポン、と叩く。 「祐実ちゃん呼んできてあげるよ」 秀真はそう言って出て行った。