そのまま気まずくて時間が過ぎた…。



勇気が出ない…。



「そろそろ送るよ。」

「まだ…帰りたくない…。」

「ダメ。お父さん心配するよ?」

「まだ18時半…。」

「こっからだと19時になる。」



帰りたくない…。



だって明日からまた水木さんは忙しいんでしょ?



会えなくなるもん…。



「何気に頑固…。」

「母譲りです。」

「おいで?」

「そ!?そっちに!?」

「早く。」



呼ばれたから水木さんの横に座った。



心臓が痛いくらいバクバクしてる…。



「癒し…。」

「えっ…。」



抱きしめられた…。



もうヤバイ…。



きっとあたしのドキドキが伝わってると思う…。



「乃彩…。」



呼び捨てだ…。



泣きそうだよ~…。



水木さんの手があたしの頭を撫でる。



その手が大好き…。