ナツがブツブツ言ってる…。



「伸ばしてんだからあんまり切んなよ!!」

「あぁ。」



それだけ言ってあたしはいつの間にかシャンプーされてる…。



うわっ…。



顔に似合わず優しいシャンプーの仕方だ…。



ナツにされてるような感覚に陥るくらい似てる触り方…。



眠くなって来る…。



「終わった。」

「あっ!!は、はい…。」



寝ちゃったし!!



でも凄い気持ちよかったかも…。



そのままイスに座るとブスッとした顔のナツと目が合った。



多分怒ってる…。



「あんたの髪って触り心地イイ。」

「あ、ありがとうございます…。」

「少しだけ切るから。」



会話はそれだけだった。



でも真剣に髪を切るお兄さんから目が離せなくなる…。



いやいやいやっ!!



ナツに似てるからだよ!!



「ハル兄、下手な事したら許さない。」

「黙れ。キャリアはお前より上だ。」



ナツがやっぱり不機嫌です…。