その後にナツが髪を切りたいと言い出して1人のお客さんの髪をシャンプーしだしてしまった。



あたしはただソファに座ってお店を眺める…。



コトッと目の前に置かれたカップにはコーヒー…。



あたしの目線に合わせるようにヤンキー座りで顔を覗き込んで来たのは2番目のお兄さんだった。



「あっ!!初めまして!!乃彩と言います!!」

「知ってる。なぁ、髪切らして?」

「えっ!?」

「あんたの髪切ってみたい。」



ナツに似てるけど少しキツイ目…。



真っすぐ見つめられたその瞳についついコクッと頷いてしまった…。



「じゃあこっち。」



手を引かれてシャンプー台に連れて行かれるあたし…。



何この状況…。



でも断れない…。



「何でハル兄が!?」

「触りてぇから。」

「俺のなんですけど!!」

「かてぇよナツ。」



笑わないし少し怖い感じがするけど…。



でも何だかその真剣な目にやられてしまった…。