チィの親の会社と合併することで忙しい。



アメリカにいる時にも何度も仕事の電話が来た。



学校にいる時間はほぼ寝る。



夜は仕事だから。



放課後になって速攻帰ろうとした。



「舜チャン!!」



振り返ればまたチィ…。



もうイイから…。



「何?」

「今度のパーティ、あたしも行くね?」

「そ。じゃ。」

「待って!!」



ギュッと捕まれた制服の裾。



俺は今から仕事なんだよ!!



「愛芽先輩の何がイイの?」



潤んだ目で見上げられた…。



不覚にもカワイイと思ってしまう自分がイヤになる…。



「愛芽の全部が好き。ってか離して?」

「あたし…舜チャンが好き…。」

「悪いけどチィの気持ちには答えらんねぇし、答える気もねぇから。」

「ヤダ…。」



チィの目からポロッと涙が落ちた。



その時見えた金髪頭。