すると隣にいた楓が口を開いた。



「舜太とメシ食うのは俺。行くぞ。」



グッと腕を引っ張られて窓際のテーブルに座らされた。



楓にフォローされた…。



「イヤならイヤとはっきり言え。」

「は!?」

「俺は愛芽さんの舎弟だからな。例え舜太でも愛芽さんを裏切ったらキレる。」



いつの間にか楓が愛芽に取り入られてた。



底が知れない俺の彼女…。



「俺は裏切んねぇよ…。」

「俺だったらミッチーが元カレと話しただけで相手殺してしまいそうだけどな。」

「異常だからそれは…。」

「それくらい本気だ。」



楓の言ってる意味はわかる。



俺だって元カレ吉岡が気にいらねぇし…。



翔吾は特例だけど…。



「愛芽に会いてぇし…。」

「お前アメリカから帰って来たばっかりだろ…。」

「だけど会いてぇんだよ。」



でももうムリだ…。



仕事がどうにもならない。