逃げてばっかりでイイのかな…。



そう思い立った俺は久しぶりに乃彩の家に来た。



「ナツ!!」

「寧音さ~ん!!」

「隼人にイジメられてない!?」

「よくしてもらってます!!ところで…乃彩は?」

「学校に決まってるでしょ。コーヒーでも飲む?」



コクッと頷くと寧音さんはコーヒーを出してくれた。



マジでこの家に来るとホッとする…。



「別れるの?」

「ゴホッ!!単刀直入過ぎるから!!」

「あたし回りくどいの嫌いだから。」

「別れないけど…。」

「けど?」

「乃彩次第だよ。俺って元から釣り合ってないしさ。選ぶのは乃彩だから。」

「あんたバカだね~…。好きなら離すな!!」



俺だって離したくはナイ…。



でも乃彩は俺なんかよりも…。



「別れたら俺って寧音さんに嫌われんの?」

「嫌わないよ。ナツは個人的に好き。」

「よかった。」

「でも乃彩を泣かせたら嫌いになる。」



だよね…。