愛芽をどうにかしてこっちに向かせなければ…。



「愛芽チャン、久しぶり。」

「久しぶり彰。」



ニコッと笑った愛芽を見て確信。



俺が舜太だと気付いてる。



「弟がいつもお世話になってるみたいだね?」

「うん。瞬太大好き。でも瞬太より彰のが魅力的かも…。」



そんな事を話してたら田中さんにトイレに呼び出された。



ヤバっ…。



「知り合いなら知り合いって言ってくださいよ~…。」

「弟の彼女なんですよ。何か頭数足んないとかで。でも弟の彼女なのにカワイイ…。」

「持ち帰ります!?」

「どうですかね?送ってあげるくらいならアリですかね?」

「もぅ~…。今日何の為に来たかわかんないですよ~…。」



今度兄貴に頼んで合コンセッティングしてやるよ。



だから諦めろ。



「ねぇ彰、愛芽も飲みたい。」

「オーナーに怒られるからやめときな?お家まで送るよ。」



スッと立って愛芽を連れて行こうとした。