また今日も彼はあの女の子といる。

私は高校3年の17歳。

内崎理笑(ウチサキ リエ)。

なんの特徴もない普通の女の子、だと思う。

髪色だって、みんな明るめだけど長い黒髪のストレート。

みんなはこれがいいって言ってくれてそのままにしてるけど、ホントなら茶色くらいに染めたいなって思ってる。

顔なんか、地味顔っていうかほんとに普通な感じで良さなんか見当たらない。


そんな私が見ていた彼は
私と違って勉強はできないけど、スポーツは完璧にこなすし、すぐに人と仲良くなれるし、とにかくなんと言ってもかっこいい。

私が見てる彼は、2つ下の後輩くん。

名前は、高野隆豊(タカノ リュウト)。

茶髪で幼く見えるんだけど、目がぱっちりしててやっぱり、幼く見える。笑

でも、なんだろ。

雰囲気が。雰囲気がかわいいじゃなくてかっこいいんだよね。

だからいくら顔が幼くてもかっこよくみえちゃう。

ただの後輩くんじゃなくて、一応幼なじみ、です、うん。

小学校から同じで、高校まで一緒。

小6に知り合ってからだから、6年経ってるんだ。

中3の時のことがあって全然、話すこともなくなって、もう赤の他人状態。

話しかける勇気もなく、同じ学校なのに2年間、なんの会話も接点もなくここまで来ちゃった。