「泉?誰それ」
「私の隣の席の人だよ。仮にも同じクラスだからね?」
麻夜はうーんとしばらく考えてたけど、いきなり顔を上げた。
「あーーー!随分前に一瞬来て一瞬で去ったあいつか!」
「っくりしたぁ。もう、いきなり大声出さないでよ」
そうだよ、一瞬来て一瞬で去ったあいつだよ。
「で、なんで泉なの?」
「だってもう1週間も来てないんだよ?教室来たのなんて入学式から数えて2回だけだよ?そろそろ私の隣は最初から空席なんじゃないかと思ってきた」
麻夜はアハハと笑いながら、留年するんじゃないの?と冗談交じりに言った。
「ふふっ…あ、でもさ以外とカッコよかったよね、見た目」
「そうかな?でも整ってはいたよね」
「それを世ではかっこいいと言うんだよ、美琴ちゃん」