「翼!!…おぉ…今日は一段とかっこいいじゃねぇか!!良く似合ってんぞ!!(笑)」


恭一さんが嬉しそうに翼を抱え上げた。


「翼.おめでとう。
生意気にスーツなんか着やがって…(笑)そんな格好してるとパパそっくりだな。」


颯太さんも翼を思い深げに見つめていた。


「お前らここで二人揃って何してんの?」


斗侑真が聞いた途端…。


「お前さ遅ぇんだよ!!
どんどん先.追い越されて前の席取れなかった所だったんだからな!!」


「ったく!!暢気な親だよ!!
俺と恭一で一番前の席.確保しといてやったから…。」


よく見ると颯太さんの手にはデジカメ。


恭一さんの手にはハンディカム。


二人共スーツ姿。


恭一さんは仕事でスーツをいつも着ているけど…颯太さんは明らかにいつもとは違う…。


まさか…だよね?


斗侑真も二人の気合いの入れようになぜここに居るのか察したようだった。


「まさか…お前ら翼の入学式に出席するつもりじゃねぇよな…?」


「そのつもりだけど。」


二人が即答した。


「マジかよ…。」


「颯太は今日.店は臨時休業にして…俺も会社休み取って来たから…翼の入学式だぞ!!みんなで祝ってやらなきゃな!!」