目が覚めると私はベットの上に居た。


「楓!!お母さんよ!!楓!!わかる?」


「……お母さん…。」


「良かった…先生呼んで来るから!!」


お母さんが慌てて病室から出て行く…。


自分の意識がはっきりとしてくる…。


「斗侑真…斗侑真!!」


ベットから起き上がると腕に繋がれていた点滴用の管が外れそうになった。


手首にジンジンと痛みが襲ってくる…。


その時お母さんと共に先生が入って来た。


「観月さん…目が覚めましたか。もうこれで安心ですね。手首の傷の方もかなり深く切られていましたが幸い神経の方も大丈夫でしょう。」


「先生!!斗侑真は?
私と一緒に運ばれた人は!?大丈夫なんですよね!!会わせて下さい!!」


先生がお母さんと目を合わせて頷いた…。


「観月さん…落ち着いて聞いて下さい。
まず…緒方さんですが…。最善の力を尽くしましたが今はまだ意識が戻っていません。
とても危険な状態です…。」


「嘘…嘘でしょ…?
斗侑真はもう二度と離れないって言ってくれたの!!
斗侑真に会わして!!
斗侑真に会いたいの!!」


斗侑真…二度と離れないって約束したよね。


幸せにしてやるって言ってくれたよね。