昨日から私の頭の中はあの人の
事ばかり考えてしまう。


今度は何をしようとしているんだろう…。


今日の斗侑真は玄関を出た瞬間
から私の手を握って離さない。


ホテルの正面入口まで私を送ってくれる間にも斗侑真は「絶対に一人になるな。」と何度も言っていた。


ホテルに着くと三浦主任が
待って居てくれた。


「おはよう!!早かったじゃない。」


「三浦.悪い…。またお前に迷惑
掛けちまうけど楓を頼む。」


「わかった。でも本当に篠崎なの?
もしそうだとしたら緒方…あんた
も気を付けなさいよ。」


「あぁ.わかってる。とにかく仕事
が終わったらすぐに迎えに来るよ。
それまでは楓を一人にさせないでくれ…頼む。
じゃあ楓…気を付けろよ。」


そう言って斗侑真は仕事に向かった。


その後.三浦主任がみんなに話し
てくれて私が一人になるような事
はなかった…。