斗侑真…今.颯太さんと恭一さんの事を思い出しているんだよね?


本当に斗侑真が辛い時にずっと側に居てくれたのはあの二人だもんね…。


でもこれからは私もずっと斗侑真の側に居るよ…。


「改めて僕からみなさんにお願いがあります…。
楓さんを必ず幸せにします。楓さんを僕に下さい。
僕にはもう彼女以外考えられないんです。お願いします!!」


斗侑真の目がお母さん.お兄ちゃん.真実さんに向けられる。


「緒方さん…わがままな妹ですが宜しく頼みます。」


「緒方さん…娘を宜しくお願いします。」


「有難うございます…。必ず…必ず幸せにします…。」


緊張していた斗侑真の顔から笑みがこぼれた。


「お母さん…お兄ちゃん…有難う。本当に…有難う。」


斗侑真の手が私の手を優しく包んだ…。


斗侑真…幸せになろうね。


辛い思いした分いっぱい幸せにならなくちゃね…。


きっと空からお母さんも見てくれてるね…。


私が斗侑真の手をギュツと握ると
それ以上に握り返してくれる。



もうこの手は絶対に離さないから…。


斗侑真もしっかり握っててね。


約束だよ…。