あの男の子も今は毎日が精一杯だろう。


「頑張って…。」


私がそっと呟くと同時に外から斗侑真の声が聞こえた。


「お前.さまになってんじゃん!!スゲェかっこいいよ…。頑張れよ!!」


斗侑真が車に乗り込んだ後サイドミラーで後ろを見ると男の子がずっと車に向かって頭を下げていた…。


あの男の子にとって入社式で会った瞬間から斗侑真が憧れの人なんだと思う…。


だから覚えてたんだよ…。


エリートぶる訳でも無く。
新入社員の子達にも気軽に声を掛けてあげる。


そんな斗侑真だから私は好きになったんだ


「斗侑真…大好きだよ。」


「知ってるよ。(笑)急にどうした?」


「何でもない。言いたかったの!!」


「楓.俺も愛してる…。」


「……。何か悪い事したでしょ!!急に言うなんて怪しい!!」


「はっ?俺が言うと何でそうなんだよ。(笑)してねぇよ。」


斗侑真ありがとう…。
わかってるよ。私は斗侑真の事信じてるから。
ちょっと照れ臭かったんだ。


「楓…顔が赤いぞ…もしかして照れてたのか?(笑)」


「……うん。」


「素直じゃん…(笑)
楓…俺はいつもお前の事を想ってる。ちゃんと覚えとけよ…。」


「うん…。」