俺はすぐに楓の携帯に掛ける。


繋がらない…。


電源を切ったままだ…。


楓…大丈夫なのか!?


不安が押し寄せる。


どうすればいいんだ…。


三浦…。


三浦の携帯に掛ける。


頼む出てくれ…。


何度かのコールで三浦が出た。


「もしもし…三浦…」


「三浦!!楓は…楓は大丈夫なのか?
怪我はないのか!?楓の携帯に繋がらないんだ!!」


三浦に落ち着けと言われても落ち着ける筈なんてなかった。


楓に代わってもらうように頼む。


微かに楓の声が俺の耳に届いた。


大丈夫なのか?


楓の声に少し安心した。


楓に会いたい…。


楓を抱きしめたい…。


もう俺は自分の気持ちを抑える事
が出来なかった。


会いたいと言った俺に楓は
ごめんなさい。と言って電話を切った。


それでも俺はもう諦めない。


再び電話を掛けても楓が出てくれる事はなかった。