俺は打ち合わせも早々と切り上げてオフィスに戻った。


部長室から戻って来た篠崎の顔は
青ざめていた。


今までの行動と今回の事で篠崎は
解雇処分となった。


スィートルームの客にも接触して
よく出入りしていたらしく自分の
気に入った男の客には言い寄って
いると言う噂が広がり内部調査を
されている最中だった。


篠崎の解雇処分に対して誰も同情
の言葉すら掛けない。


俺には篠崎がどうなろうと関係ない。


ただ…楓に危害を加えた事だけは
絶対に許せなかった。


俺は篠崎のデスクに向かった…。


「篠崎…。」


「緒方…私がどうして解雇処分
を受けなきゃならないの!?
何も悪い事なんてしてないのに!!
あの女に注意しただけなのよ!!
緒方は安心して…。
あの女はもう緒方の前には現れないわ。」


この女は何言ってんだ…?
ふざけんじゃねぇぞ…。


「テメェ…楓に何したんだ?
余計なお世話なんだよ!!
俺は楓に何かあったらお前を絶対
に許せねぇ…。二度と俺と楓の前
に現れんな!!わかったんなら俺の
前からさっさと消えろ!!」