「お母さん聞いていい?」


私がずっと聞いてみたかった事。


「何…?」


「どうして斗侑真が瞳さんの息子
さんだって分かったの?」


お母さんは少し微笑んで懐かし
そうに話し出した。


瞳さんがお父さんの仏前に手を
合わせに来てくれた以来付き合い
が始まって連絡を取り合ってた事。


斗侑真の就職が決まった時には
一番に瞳さんが連絡をくれた事。


次に私の就職が決まって自分達の
子供が同じホテルに就職した事を
お母さんと瞳さんが運命だと話した事。


その後すぐに瞳さんの体調が悪く
お見舞いに行く度に瞳さんの体が
小さくなっていった事。


話していたお母さんの目から涙が流れ落ちる。


「瞳さんとはもう昔からのお友達みたいに思っていたから…亡くなった時はすごくシヨックだった…。」


お母さんの目からどんどん涙が溢れ出す…。


「楓…お母さんはね…楓が緒方
さんと出会う前に緒方さんと会ってるの。」


思いも寄らなかった話しに私は驚きを隠せなかった。