お母さんは話し出した…。思いがけない真実を。


お父さんが亡くなって半年を過ぎた頃に突然.緒方と名乗る女性が家にやって来た事。


その女性は玄関に入るなり突然
土下座して謝ってきてびっくりした事。


話しを聞いて見るとお父さんを
轢いた男の人の別れた奥さんだと知った。


斗侑真のお母さんはもっと早くに
手を合わせに来たかったが外に出
れる状態ではなかったと話した…。


「楓…。貴方.小さい時に瞳さんに会ってるのよ。」


「斗侑真のお母さんに…?」


「そうよ。将人は学校に行って居な
かったけど.貴方は幼稚園に入る
前だったから。瞳さんは楓を抱き
しめてお父さんを奪ってごめんね
って楓にも何度も謝ってくれてた
。瞳さんのせいじゃないのに…何度も何度もね。」


お母さんの目から涙が流れ落ちた…。


「緒方さん…貴方が礼儀正しくて
正直な所は本当に瞳さんそっくり
だわ。私は貴方はもちろん瞳さん
の事も一度だって恨んだ事なんて
無いわ…。だから.もういいじゃないですか。ねっ?」