お兄ちゃんがソファーから立ち上がって斗侑真に挨拶している…。


「お兄ちゃんが笑ってる…。」


「うん…。ちょっと引き攣ってるけど…笑ってるね…。」


真実さんと2人で呟いた。


お兄ちゃんが笑いながら斗侑真と話してる。


嘘…信じられない…。


「真実.何してるんだ。そんな所で突っ立ってないで早くお茶の用意。」


「あっ.は.はい!!」

真実さんが慌ててキッチンに向かう。


お母さんを見るとお母さんも信じられない様な目でお兄ちゃんを見てる。


私もどうしていいかわからずに立ったまま…。


お兄ちゃんの私への溺愛ぶりはみんなが知ってる事…。


これがまた…甘えさせてくれる溺愛ではなく。


私の事にとっては有り難く無い溺愛…。


短大の時.お兄ちゃんが決めた
門限の11時をたまに過ぎると家の
前で鬼のような形相で待っていた。


彼氏の存在を知られた時にも一日
機嫌が悪かったのを今でもはっきりと覚えてる。