少し、別れは名残惜しかった。


語らないカノジョの事をもっと知りたいと思った。


駅に向かうにつれて歩調が遅くなる。

「楽しかったなー。」


歩調が遅れ気味だったのは、俺だけじゃなかった。


じゃあ、もうちょっと一緒に居ようよ?


本当はそう返したかったけれど、これも賭けだ。

もう、賭けて引かれるにはカノジョの存在は大きかった。


「…一緒に居てもいい?」