『久しぶりね!織ちゃん、元気だった?』

私は年末年始を日本で過ごすことにして、織ちゃんと会っている。

織ちゃんが会いたいって、ずっと言ってくれたから。

当然、唯達には内緒よ。

会うつもりもない。

なんか、唯がまたロンドンに来るみたいだったから、私は逆に日本に来た。

今日は織ちゃん家にお泊まりよ。

で、明日から一緒に温泉に行くの。

日本といえば温泉でしょ。

楽しみ!

今は待ち合わせしたカフェにいる。

「萌琉も元気そう!向こうは楽しい?」

『うん。拉致られることもないし、妬まれてイジメにあうこともないし、ほんと快適よ。唯の妹って立場がないだけでこんなに自由になれるなんて、思ってもみなかった。』

「そっか。楽しくやってんなら良かったわ。」

笑顔で話す私に、笑顔を返してくれる織ちゃん。

「新しい恋は?」

『うん…。最近、誘ってくれる人がいて。えっと、大学の先生してる人でね。まぁ、今流行りの年の差ね。10個上なんだけど、付き合ってみるのもありかなぁって。ちなみにその大学行く予定なの。』

「へぇ。…だそうですよ?萌琉がいなくなってから、慌てて女遊びやめたところで、もう遅かったんですよ。逃した魚はおっきかったみたいですね。」

は?

織ちゃんが私の後ろに向かってしゃべってる。

振り向くとそこには。

いつもの四人。